親の物忘れを何とかしたい

親(高齢者)の物忘れで困っている人向けの、試行中のITサービスや、関連情報のご紹介です。

伝道師ビジネス 介護事業所への新しいITサービス導入

kuracchi.hatenablog.jp

で、介護事業者が新しいITサービスを導入する際には、伝道師が介護業務に加わる必要がある、と書きました。

伝道師というのは適当にそう書いたのですが、要は、新しいITサービスに通じていて、かつ、現場の介護業務を行うこともできる人です。さらには、このITサービスを使うことで、介護事業者のどのような経営課題を解決するのかを理解している人です。

介護現場にはまったく人的余裕が無いはずですので、このような伝道師が現場に入り、職員さんと一緒に介護業務を行いながら、職員さんに新しいITサービスの利用方法を伝授する必要があると思います。

さらには、そもそもの目的である経営課題の解決についても、検証を行うことが期待されます。

「伝道師」は新しいビジネスにつながる

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介護事業所へのコミュニケーションロボット導入の本質的課題

ayanokouji777.hatenablog.com

 

この記事を見て考えていたことを思い出しました。

当該記事では、在宅及び一般の介護ロボットを含めて書かれていると思いますが、

ここでは、介護事業所及びコミュニケーションロボットに限定して考えます。

コミュニケーションロボットは介護事業所の課題解決ソリューションではない

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高齢者が声がけロボットに合わせた生活をすることができるか?

日本人の低すぎる生産性と、IT打ち壊し百姓一揆 – Hideto Ishibashi – Medium

“IT投資を通じて生産性を向上するには、ITを人の働き方に合わせるのではなく、人の働き方をITに合わせて変える必要がある”

2016/12/29 20:52


“IT投資を通じて生産性を向上するには、ITを人の働き方に合わせるのではなく、人の働き方をITに合わせて変える必要がある” - takojima のコメント / はてなブックマーク

 

これを見て考えてしまいました。

「高齢者がITサービスを利用するために、ITサービスに合わせた生活を行うことができるか?」

ということです。

具体的には、例えば、物忘れをしないように支援してくれる声がけロボットと一緒に暮らす場合です。声がけロボットは、基本的には対象高齢者の生活リズムにできるだけ合わせる形で、今行うこと、もうすぐ行うこと、今日行うことなどを声がけしてくれます。ただし、あらかじめ定められた時刻になったら声がけするということです。

声がけロボットは、できる限り相手に合わせつつも、最終的には、高齢者が声がけロボットの言うことに合わせて生活することが望ましいです。

人は「快」と感じることしか行動しない

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シェアリングエコノミーは資本主義に代わる新たなパラダイムか?

シェアリングエコノミーは、資本主義に代わる新たなパラダイムなのでしょうか?

 

 ジェレミー・リフキンの「限界費用ゼロ社会」を読みました。

 資本主義において、競争が働くと、サービスを提供するコストがどんどん小さくなって行き、極限としては、1単位のサービスを追加するコスト(=限界費用)がゼロに近くなる、ということのようです。

 資本が蓄積されるからそうなるのだと思います。もちろん、蓄積された資本を維持するための費用はかかるのでしょう。ですので、均等に(比較的薄く)費用負担をすることは必要なのだと思います。

 限界費用ゼロ社会に近づくにつれ、資本主義経済は凋落すると書かれています。ここは今ひとつ具体的に理解することが難しいのですが、おそらくは、それまで行われてきた事業から得られる売り上げが減るということだと思います。例えば、電子書籍で書店や出版社などの従来バリューチェーンの売り上げは減りますよね。

 そこで減った分が他で増える?ような具合ではなくて、消費者の支出が減るのだと思います。結果的に事業者の収入が減り、それが巡り巡って働く人の給料が増えない、むしろ減る、ということなのでしょう。

 収入が減ったとしても、すべてのコストが減るわけではなく、例えば、不動産とか賃貸住宅とか、食料とか、それほど負担が減らないものがありますから、経済的に破たんする方向に進んでしまう、ということだと思います。

 そこで期待されるのが、シェアリングエコノミー(共有型経済)である、ということらしいです。

 さて、どういうことなのでしょうか?

2010.09.27 国リハセンター、パペロを活用して認知症者の自立行動を促す情報支援システムを開発(3)

前回は情報支援の内容(順序)についてご紹介しましたが、今回はそれを補足したいと思います。

情報支援の順序は下記のようになっていました:

  1. 注意喚起(名前を呼ぶ)
  2. 先行連鎖(次に伝えたい内容が予想されるような前置き)
  3. 情報伝達(ここで一番伝えたいことを言う)
  4. 対話終了(声がけが終わることを伝える)

しかしながら実際には、「1.注意喚起」と「2.先行連鎖」の間、そして、「3.情報伝達」と「4.対話終了」の間の二か所で、音声認識を行い、対象高齢者の音声を認識するようになっています。

ですので、情報支援(声がけ)の例は、下記のようになります:

  1. 〇〇さん、ちょっと良いですか? (注意喚起)
    音声認識】(一定時間の間、音声を取得して認識する)
  2. 今日は、デイサービスの日ですね。(先行連鎖)
  3. そろそろ、デイサービスのお迎えが来るので、トイレに行っておいてはどうですか?(情報伝達)
    音声認識】(一定時間の間、音声を取得して認識する)
  4. よろしくお願いします

さらに、この【音声認識】では、一定時間の間、人の音声を検知できない場合には、一つ前の声がけを再度実行するようになっています。

ただし、この一つ前の声がけの再実行には上限回数が設けられていて、その上限回数を超えて再実行することはありません。

つまり、対象高齢者が返事をしない場合には、設定された回数だけ声がけを繰り返したのち、次のステップに進むようになっています。

いかがでしょうか?

かなりシンプルな方式ではありますが、実際どのくらい有効に働くか、とても興味があります。

2010.09.27 国リハセンター、パペロを活用して認知症者の自立行動を促す情報支援システムを開発(2)

前回ご紹介したロボナブルの記事ですが、

今日はもう少し記事で紹介された研究内容にふれたいと思います。

記事中には下記の注釈があります。

■注釈
*:厳密には、前置きのメッセージを伝える段階を「先行連鎖」とし、対話の終了を含め、「注意喚起」「先行連鎖」「情報伝達」「対話終了」の4段階に区切っている。例えば、外出前にトイレを済ませる行動につながった対話では、「○○さん、ちょっといいですか」(注意喚起)、「○○さんは今日もデイサービスに行くんだよね」(先行連鎖)、「そろそろデイサービスのお迎えがくる頃だと思うから、出かける前にトイレに行っておいたらどうかな?」(情報伝達)、「よろしくね!」(対話終了)で構成されている。 

すなわち、情報支援(声がけのことです)は、次の順序でなされます:

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